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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「セックスアンドザシックスティーズ」 第五話

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「6時半から7時ぐらいってメールが入ってるの」
「そう、じゃああと少しはいいね。聞いていい?」
「なに?」
「ご主人にはなんと言って泊まることにしているの?」
「名古屋の友達のところに泊まってくると言ってあるの」
「信じてくれているのね?」
「余り気にしない人だから特に誰とか聞いてこないわ」
「それも寂しいわね。しつこいのも嫌だけど気にしないって言うのも嫌よね」
「もう・・・どうでもいいの」
「あらあら!私と同じじゃない、それじゃあ。困った人ね・・・離婚はしないといっているのに、そんな事じゃ彼と別れた後が辛いわよ」
「それは思うの・・・」
「また次って・・・言う事になるの?」
「それはない。さっきも言ったように今の彼で終わりにする。今以上好きになれる人なんかにはきっと出逢わないから」
「本当に惚れているのね。60だもんね・・・最後よね」

典子が言った「最後よね」と言う言葉が重くそして切なく映子の胸に響いた。

映子の携帯が鳴った。それは彼が間もなく名古屋駅に到着するという知らせだった。