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赤い傷跡

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「…」

「…」

静かな廊下に二人分の足音がする。
向かう先は職員室。
無言のまま二人並んで歩くのは、、やはり息苦しく耐えられなくなり頑張って話題をだした結果。
「黒崎くん、社会のテスト何点だったの?」

「…3点」

「え……」

自分が傷つくだけだった…。

やっと職員室の前に来ると、黒崎くんはあたしより一歩前に出て
「俺が呼んでくるよ」と言った。
(…あら、結構優しいところもあるんだ。)
そう感心していると職員室から山田がぬっとでてきた。
手元にはかなりの量の課題が…
「がんばれよ」

そう言い残して山田は職員室の中に入っていった。
「はい…」
今にも「ふざけんなー!!!」と言ってその課題を山田の顔面に投げてやりたいがそれをグッと堪えて、自分の頭と同じ位の大きさもある課題を渋々持っていった。


作品名:赤い傷跡 作家名:麗潤