赤い傷跡
「お前ら、他のみんなは余裕に合格してたのに…なんだこの点数は?」
「…2点です。」
「分かっとるわ!!!なんでこんな点数がとれるのか聞きたいんだ!」
「勉強しませんでした。」
「はぁ…」
山田は溜め息をついて黒崎くんの方に向いて、「まぁ黒崎は知らなかったからな、仕方がない。」と言って、少し唸った。
黒崎くんはポッケに手を入れて面倒くさそうに聞いて壁に寄り掛かっていた。
(怒られてるのによくあんな態度とれるな、)
と思いながら山田をチラッと見ると、山田もそれに気づいたらしく顔をしかめるとその顔が満面の笑みに変わった。
「黒崎…いい度胸だな、よしお前らは今日の放課後居残りで、課題をやってもらう。」
「うぇっ!!課題!?」
「放課後、課題を用意しとくから職員室にこい。」
そう言って山田はさっさっさと教室から出た。
あたしはチャイムが鳴るまでその場で固まってしまった。