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赤い傷跡

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友達にこの事を言ったら信じてくれるだろうか。
うちに人魚が来たこと…。

いや、無理だろう。
人魚が実際にいること事態みんな信じていないし…

あたしは、ずっとそんなことを考えながら風呂場の掃除をしていた。

「よし、こんぐらいでいっか。」
ピカピカになった風呂場にお湯を入れた。


瑠色さんは今晩は泊まることになった。
最初は遠慮していたがお婆ちゃんの押しに負けてしまった。

「それじゃ、先に失礼します。」
そう言って瑠色さんは風呂場へ向かった。

お婆ちゃんはテレビを見ながらあたしの方を向いた。
「瑠色さんの鱗は、凄く綺麗やけんなぁ」

「…見に行ってもいいかな?」

「失礼やろ」

「ですよね」
あたしは変態かと思いながら結局自分信じてるんだなと自覚してしまいがっかりした。
その時足元にあった携帯がなって確認すると亜紀からの電話だった。
「?」
疑問に思いながら電話に出ると、

『真輝!!……っ助けて!』
息を切らした亜紀の声が聞こえてきた。
「!!?亜紀どうしたの?!」
様子のおかしい友人にそう聞くと、
『金色の目の…っ女の子が………』
言葉が途切れてプーップーッと電話が切れた。

「金色の目…?」
金色の目の女の子…どこかで見覚えがあった。
しかしそれどころでは無い。
友人からの突然の電話、しかも亜紀になにかが起こってる。
あたしは、混乱して警察に言うべきかどうすればいいか分からなかった。

すると、いきなりお婆ちゃんが立ち上がった。
「おばあちゃん?」
お婆ちゃんはあたしの目の前に立ちこう言った。
「学校に行きなさい」
「え?」
「友達に何か起こったんだろ?行きな」
「どうして…、なんで学校…?」
なんでおばあちゃんが電話の内容をしっているのか不思議だったが、もう一つ不思議だったのがなぜ学校なのか?
「はよ行きな!!!」
「は、はいぃ!!」
お婆ちゃんがいきなり大声をだしたのであたしはこんなお婆ちゃん見たことがなくつい声が裏返ってしまった。

慌てて靴を履いて、家から出て全力失踪で学校へ向かった。
周りは真っ黒、人も居らず犬の遠吠えやカラスの鳴き声が聞こえるだけだ。

(一体何が起こってるの?)
亜紀からの不気味な電話、お婆ちゃんの意味の分からない言葉…
たくさんの疑問が頭ん中にこんがらがっているけど、今は学校に行かなくては行けない。
(学校に亜紀がいるのかな…)



作品名:赤い傷跡 作家名:麗潤