その穴の奥、鏡の向こうに・穴編
「「だって方向音痴なんだもん!」」
ハモるな、それを!
ちょっと待て?じゃあ俺はこいつらともしかしたら一生付き合わなきゃいけないことになるかもしれない契約をしたってことか?そんな危険な契約あるかよ?!
顔を真っ青にした俺に、二人は何かを感じたらしい。お互いワタワタと相手の顔を見合わせて、結果ポンと手を叩いた。
「アリス!クイズをしよう!」
「・・・今そんな気分じゃない」
「僕らの能力を当てるゲームだよ!」
「あたしたちの能力、知りたくない?」
「知りたくない」
ってか、お前らの相手をしていたくないんです。それを口に出す勇気はなかったけど。
すると、和希が「う―・・・ん」と唸ってから笑う。
作品名:その穴の奥、鏡の向こうに・穴編 作家名:神田 諷