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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第十二回】ココロのうた

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「…み…さお…ちゃん…」
吹き荒れる強風の中京助がポツリと口にした名前
「…思い出したか…? そうだ…緊那羅は【操】なんきに…操は【緊那羅】なんきに
よ…」
京助に阿修羅が静かに告げた



どこかで聴いた歌

その歌を歌っていたのは父親…竜だったと母ハルミは言っていた

自分が泣いた時その歌を聴くと泣き止んだと

ウロだけどその歌を確かに覚えていた



「京助…いいか? 自分の気持ちに素直になればいいんきに…よ」
阿修羅の言葉に京助がハッとして阿修羅を見た
「おま…今名前…」
「ハッハ…お前は竜のボンだけどな…京助っつー名前あるんよな…ソレと一緒やんきに…
お前が本当に--------------------…」
「緊那羅!」
乾闥婆が声を上げ一同がその声に強風の中目を緊那羅がいた方向へと向けた
「き…んなら…?」
うっすらあけた目に見えたのは透き通った羽と靡く緑色の飾り
「…あれは…竜の羽根…だね」
矜羯羅がボソッといった
「え? でも竜の羽根って京助と悠に生えたヤツ…なんか爬虫類でラムちゃんのって…」
「何でワシを見るんだたわけッ!!;…竜には二種4枚の羽根があった…京助達に生まれた羽根とはまた別にもう一種…それがあの羽根だろう…」
南の問に迦楼羅が答えた
「緊那羅に竜の力が流れているなら…おかしくは…ない…」
何かいやなことを思い出したのか迦楼羅が渋い顔をした
「…そうか…どこかで覚えていたから…君は俺が苦手だったんだね…君を殺したこの俺が」
柴田…清浄が緊那羅に言ったが緊那羅は何も言わずただ清浄を睨んでいた
「……」
何も言わずしてただ清浄を睨む緊那羅
「…戦う気ですね…緊那羅」
乾闥婆がボソッと言った
「…あれは緊那羅であって緊那羅じゃない…緊那羅じゃこんな高度な結界…まだ作れないからね…」
矜羯羅がいつもと変わりない風景をぐるり見渡して言う
「操と緊那羅が共通で強く思うことがアレを動かしてるんきにな…ただ一つ…京助を守るってことだけが…」
「でも待って!だって香奈…香奈が!!」
「…たい;」
制多迦に抱きかかえられていた阿部が半べそで腕を振り上げるとソレが見事に制多迦の頭に直撃した
「…てよ…待てよ…」
「坂田? お前いつからタカちゃんと同じような話し方になったわけ?」
しばらく無言のままだった坂田が口を開いた
「柴田なんだよな…あいつ…柴田だよな? なんであんな格好になって本間…ッ…柴田ッ!!」
「坂田ッ!!; ちょ…!!」
「いかん!!!;」
中島の手を振り払い坂田が柴田…清浄の方へと駆け出した
同時に緊那羅が武器笛に口をつけた