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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「初体験・希望編」 第一話

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雄介は母親に小枝子との出会いとこれからの生活のことを話した。しっかりとした考え方で話している息子に押され気味になっていたが、佳恵のことが可哀そうに思えてならなかった。

「あなたの人生だから自分がしたいって思うとおりで構わないけど、お母さんには佳恵さんと結婚して普通の家庭を築いてくれるほうが嬉しいって思うけど・・・それは無理なのよね?」
「うん、佳恵には申し訳ないけど、今の小枝子さんには俺が必要なんだよ。母さんの心配も十分に伝わるよ。だけど・・・わがまま言うけど好きにさせて欲しい。20歳の誕生日を待って・・・正式に決めたい」
「親の同意が必要じゃなくなるから?」
「違う。大人としての自分に責任を持ちたいから」
「相手の方に一度会わせてくれない?早い時期に。雄介の気持ちは解ったけどその方のお気持ちも聞いておきたいの。それからお父さんに話して許してもらえるようにするから」
「ありがとう・・・話してよかった。母さんは俺にとって一番の理解者なんだってよく解った。よかった・・・母さんの子供で」
「雄介・・・お前を手放したくなんか無いけど、もう大人なんだってよく解ったよ。学校は辞めて欲しくないけど、結婚する責任は果たして欲しいから仕方ないわね。お母さんはお前が幸せになれるように願っているだけ・・・相手の方の親御さんも同じ気持ちなんだから、雄介が裏切るようなことだけは絶対にしてはいけないよ。それだけはこの場で約束して!」
「はい。絶対に幸せにするし、幸せになる。母さんや父さん、弟達のことも忘れたりなんかしない。約束する」
「男らしいね・・・雄介は私の自慢なのよ・・・」
そういうと初めて雄介の目の前で涙を見せた。思わず抱きしめて一緒になって泣いていた。