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てっしゅう
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「哀の川」 第二十八話

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気持ちを落ち着かせて母親は純一に尋ねた。
「あなたは見たところまだ学生さんのようですが、環とはなぜ、その・・・子供が出来るような関係になったのでしょうか?」
「はい、先生は部活の合宿で仲良くなりました。たくさんお話をして、伯母がやっているカラオケにも誘いました。僕には先生だったのですが、そのメモに書いてある日に食事をして、その日泊まる部屋に誘われました。凄く酔っていて・・・先生は寂しかったんだと思います。学校を辞めて実家に帰ることや、お父様が望まれている方との結婚をするということに。ボクは慰めの対象になったんでしょうか・・・言い方が悪いですが、子供のボクを好きになるなんて・・・考えられませんから」
「純一さん、娘はあなたのこと好きだったと思いますよ。年齢なんて女には関係ありませんから。幸せな時間だったんだと思います、その日のことは。でないと書き留めたりしていないはずですから。きっと将来何かのときに思い出して、自分を勇気付けようと考えていたんでしょうね」
「そうでしょうか・・・ボクは彼女がいながら先生と関係してしまったことを深く反省しています。あの日が無かったら、先生は死ななくて良かったはずですから・・・ボクが先生を自殺に追い込んだようなものです。すみません・・・すみません・・・」声を上げてまた泣き出した。今度は身体が波打つぐらいに激しく嗚咽した。