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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「初体験・選択編」 第四話

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「解りません。ミドー楽器店の仕事も俺にはとても楽しいしやりがいを感じています。今の勉強が役に立つかどうかわかりませんが、小枝子さんとずっと続けてゆきたいと思っています」
「雄介さん、あなたの将来のことなのよ。男の方は社会に役立つ仕事をしてこそ認められるって考えますけど、店は娘と私で何とかやってゆけますからご自分の未来を壊さないで下さいね」
「お母さん・・・すみません、おばさん・・・」
「気にしないで」
「はい、俺の夢はコンピューターだけじゃないんです。今は勉強をさせてもらっているから楽しく感じますが、仕事にしたら同じかどうか解りません。それより楽器店の仕事に身近な将来性が感じられるんです。きっと、音楽は変わって行きます。日本の景気も良くなってもっと高いものが売れるようになるとある人から聞かされました。それを信じたいんです」
「雄介さん、そこまで小枝子のことを考えてくれているのね。母親冥利に尽きるわ・・・娘の幸せを考えることしか出来ないけど、あなたに出会えて本当に良かった・・・何でも言って下さいね。さっき話してくれていたお店の商品を増やす話しね・・・お金なら私が都合つけますから、あなたの思うとおりにやってみて下さい」
「おばさん!それは本当ですか?」
小枝子は母がそう言った事に驚きを隠せなかった。