第六章三話 塗りつぶされた過去
【墨田燈瑚視点】
石賀さんと名乗るこの人はカミビ村のお医者様だそうです。
石賀さんは俺のことを知っていて、カミビ村の人も知っているそうです。
俺は大日本帝国軍兵士で、この村に来たそうだ。
そして、仲間とはぐれたそうだ。
それでは、自分はその仲間とやらを追いかけないといけないのだが・・・・思い出せない。
石賀さんは無理して思い出さなくてもいいと言ってくれる。
でも、時々夢で見るんだ。
俺より少し歳が下そうな男の子が「約束だからな!すみだーーー」と叫ぶのを。
一体そいつは誰なんだ?
そいつと何を約束したんだ・・・・・
俺はまた辛い思いをするのか・・・・・ん?また?
俺は前にも辛い思いをしたことがあるのだろうか。
わからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからない
全てがわからないんだ!!!!
俺は窓を見た。
今日は満月だな・・・・・
「ウグッ!!ウゲエ!!」
俺は突然吐いた。
石賀さんが異変に気付いて駆けつけてくれたが気持ち悪さと同時に頭が痛い。
なんなんだよ・・・・俺を・・・・・殺す気なのか・・・また
作品名:第六章三話 塗りつぶされた過去 作家名:sanze1991