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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「ぶどう園のある街」 第七話

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美也子は初めてカラオケ喫茶に足を踏み入れた。

「いらっしゃ~い。高見さんお待ちしていましたよ・・・あら?今日はお連れ様がいるのね」
「まま、そうなんだよ。初めてだから頼むね」
「いらっしゃいませ。ようこそ・・・高見さんにはいつもご贔屓頂いているんですよ。今日は楽しんで下さいね」
「はい、ありがとうございます」
「ママ、コーヒー二つお願いします」
「わかりました。お正月三日間はご来店の方に歌のチケットサービスで差し上げていますのよ。これ使ってお嬢様も唄ってくださいね」
「娘じゃないよ・・・ママ」
「解ってるわよ!」

二人は顔を見合わせて・・・微笑んだ。
自分はどう見られているんだろう、美也子は気になっていた。何組かのご夫婦が来られている。それなりに年が近そうだからそう思えた。