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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十一回・四】らぶりーべいべー

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「えっと…」
教室に付いた阿部が自分の鞄から携帯を探す
「すげぇ荷物だな; 一泊しかしねぇのに」
京助が阿部の鞄を見て言った
「コレでも少ない方なんだけど…」
阿部が携帯を開きながら鞄を見た
「何入ってるんだよ…」
「えー…っと化粧水とか…着替えとか…ってちょっと!!; 覗かないでよ!!;」
除きこんで来た京助の頭を阿部が叩いた
「コレ香水?」
「だから!!; もうっ!!;」
透明のケースの中に入ってる小瓶を指差して京助が聞く
「いいじゃん;」
「返して!!;」
阿部が京助が持っていたケースを奪い取って鞄にしまったあとしばらく携帯を弄ってそして京助を見た
「三枚だけなら残ってた」
「どれ?」
「…ッ!!;」
阿部の持つ携帯を京助が覗き込む
「おー!! 結構いいショットじゃん!!」
よくよく見ようとした京助が阿部の手に手を添えて携帯の角度を変えた
「…京助…ち…かい…」
阿部が俯きながら呟く
「あ、スマン;」
京助が阿部から離れると阿部が息を吐いた
「金払うから現像頼んでいいか?」
京助が聞く
「いいけど…」
阿部が携帯を閉じて聞く
「南がありすに送りたいんだとさ…緊那羅も写真撮ってたみたいなんだけどまだ枚数の請ってるから現像に出すの勿体ねぇしさー…」
京助が口の端を上げて言う
「ラムちゃん…」
阿部が自分の胸元をキュッと掴んだ
「あのね京助一つ聞きたいの」
「へ?」
阿部が京助を見た

遠くから生徒の笑い声が聞こえる
「…なんだ?」
いくら待っても聞きたいことを聞いてこない阿部に京助が逆に聞いた
「京助って昔は早起きだったよね」
「は?」
阿部が言うと京助が間抜けな顔で阿部を見た
「京助が覚えてないかもしれないけどアタシと京助って中学で初めてあったんじゃないんだよ」
阿部の言葉に京助が考え込む
「あのねアタシ小学校一年のとき…」