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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「仮面の町」 第七話

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「誰も見ないと思うよ。彼は・・・古株だけど余り快く思われていないから仲間が少ないの。協力者が居ないって言う事になるから彼のメモ帳なんて開いていても見ないよ、可哀そうだけど」
「そうだったの。じゃあ、ひょっとして事件の事は彼の中では終わっているのかも知れないね」
「そうよ。刑事課から配置換えされてやる気無くしていると思えるの。これは同僚から聞いた話だけどね」
「交通課って、ランク低いの?」
「やっぱり刑事課の捜査一課が花形だものね・・・そこから二課に回されただけでも落ち込むのに、交通課だから余程ショックだったらしいわよ。やる気なくして仕事している山崎さんのこと落ち零れって呼んでるもの・・・」
「警察の中も出世や身分が牛耳っているのね。久能一族と同じね」
「そうよ、今の署長だって赴任してきたときに真っ先に久能肇に挨拶に行ったからね。この春だったから覚えているのよ」
「お金もらっているんだろうか?」
「それはないでしょう、一応公務員なんだから。首飛んじゃうからね、ばれたら」
「じゃあどんな利害になっているのかしら?」
「パトカーとか寄付してもらっているし、署内の運動会とか研修旅行などの景品や協賛品たくさん頂いているのよ。正月のもち代と称して年度末にはたくさんのお酒と御節になるような品物が届けられるしね。見かたによっては賄賂だって取られそうな量と金額だよ」