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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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ヘリテイジ・セイヴァーズ-未来から来た先導者-(後半)

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第三章 今を変える決意



 島の住民たちが、廃れた商店街から団地の火事を見つめている。
 住民たちは「おいおい、大丈夫か!?」とか、「こりゃあ、もうダメだなぁ~」とか、他人事のようにそれぞれの感想を述べていた。
 ―だったら、少しは動けよ。
 自転車で人の群れを横切る光大は、住民に苛立ちながら横切る。
 光大は、葦貴と共に自転車で団地へと向かっていった。そのやりとりの中で、
「花楓の家も被害にあっているだって!?」
 そう。葦貴の家の真正面にある花楓の家が全焼しているのだ。葦貴は元々、このことを知らせるために光大の家に向かったということだった。
 (花楓・・・・・・無事でいてくれ!)
 焦る気持ちを抑え込みながら、団地の坂を登ってゆく。
「ま、まってよ~」
 ハァ、ハァと自転車を降りて息を漏らす葦貴。ゲームばかりして、小太りになった体は悲鳴を上げている。
 そんな彼に光大は、
「俺は先に行くから、ゆっくり来い!」
 と言い、先へと向かう。
「そ、そんなぁ~」
 葦貴の情けない喚き声を無視して、必死に自転車を漕いで行く。
 少しでも、花楓を戦火から逃がせる時間を稼ぐために―加速していく!