小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
マナーモード
マナーモード
novelistID. 29058
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

ふたりの漂流記

INDEX|8ページ/15ページ|

次のページ前のページ
 

「あれ?でも、そうだそうだ。黒沢圭ちゃんだよ。名前が変わりましたか?」
 少年だった白瀬は放課後に何度も黒沢家を訪問していた。圭は牛乳と紅茶と砂糖で美味しい飲み物を作ってくれた。
「そうなの。実の父が亡くなったあと、母が川村家に嫁いだの。だから、わたしは連れ子ということなのよ。ねえ、あのとき孝之さんは将来わたしをお嫁さんにするんだって、断言したわよ。憶えてる?」
 生まれて初めてのインスタントラーメンは、圭と一緒にひとつの鍋から食べたような気がする。自分のピンク色の箸が熱によって曲がってしまい、圭は泣きだしてしまった。
「残念ながら、憶えてるよ。そうかぁ、だからかな?その後誰ともぼくは恋愛をしてないんだよ」
「わたしもね、いつか孝之さんが迎えに来てくれるって、信じてたのかも。だからまだ未経験」
「……」
「どうしたの?黙り込んで、何?」
作品名:ふたりの漂流記 作家名:マナーモード