詩集:月を見上げる
ほんのクマ
ふゆのあいだ
ゆきのふるせかい
クマはどこにいるんだろう
だいちがしろく
うつくしく
けしょうをして
はるをまってる
そのあいだ
つちのなかにもぐるクマ
ふゆのあいだ
あたたかなつちのせかい
クマはなにしているんだろう
はるがくるまで
ちょっとのあいだ
ごはんをたべないで
コグマといっしょに
ほんをよむクマ
ふゆのあいだ
ものがたりのせかい
クマはほんをよんでいた
むしがかれはをたべて
できたちいさなもじ
みずがかれはにしみこみ
できたちいさなえ
コグマがよめないものは
クマがよもう
ふゆのあいだ、クマとコグマのせかい
ぜんぶよみおわっちゃった
あれ
ほら
もうはるがそこでひかってる