純愛 物語詩集 第三巻
春
君は 艶(あで)やかに
桜に舞っていた
大きく手を広げ
鬼さんこちらよと 僕を誘った
春から夏へ
君は元気一杯に
緑に駆けていた
僕の手を 強く引っ張り
あそこまで走っていこうよと ・・・
夏
君は真っ黒に
海に抱かれてた
高く手を上げ
こっちよと 入道雲に自由形
夏から秋へ
君は爽やかに
風に吹かれてた
僕の髪の毛に
指を絡ませ ねえっと
君は爽やかに
風に吹かれてた
エイト・シーズンズ
ぜーんぶ 好き
だけど
夏から秋が 大好きよ
君は そうささやいた
あれから 季節は巡りゆき
君は 今 ・・・
どこに
作品名:純愛 物語詩集 第三巻 作家名:鮎風 遊