アイラブ桐生・第二部 14~16
アイラブ・桐生
(15)第1章 ただいま、放浪中(2)
守は、気にせずに居候(いそうろう)をしていろと言ってくれたものの
栃木のお下げ髪と鉢合わせする可能性もあることを考えると、
少し歯がゆくなり結局、一息つく前に早々に仕事と
居場所を探すことにしました。
さすが大都会というだけのことはあり、新聞の求人欄には、
田舎では考えられないほどの求人広告が、
びっしりと載っています。
丹念に見て行くうちに、ひとつ気になったのが
中野にある、ホームインテリャの3行文の求人広告でした。
「寮あり三食付き、高給優遇、夜間の仕事あり経験不問。」
夜間の仕事ありと言う表現が若干だけ意味不明でしたが、
経験不問と言う文字に引かれ、飯つき、寮ありもありがたいと、
さっそく応募することにしました。
作品名:アイラブ桐生・第二部 14~16 作家名:落合順平