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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十一回・参】ちもきのぽぽんた

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「ありす!!」
プシー!! っという音がして自動ドアが開くと同時に南に向かって伸ばされた小さな両手の下に南が両手を差し入れ白いワンピースを着たありすを抱き上げた
「お~!! 南君のチョイ人再び!」
京助が拍手をしながら言った
「こんちわおばさん」
ありすに遅れて姿を現したありすの母親らしき女性に南が挨拶をする
「凄いお出迎えね~…よかったねありす」
総勢10人の顔ぶれを見渡してありすの母親らしき女性がありすの頭を撫でながら笑った
「今回は何の話の格好してるの?」
ありすの母親らしき女性の言葉に3馬鹿と京助が (一部私服を着てる)摩訶不思議服集団を見た
「…え~…ナンデショ?;」
坂田が頭を掻きながらチラっと南を見た
「…あ~…京助君と愉快な仲間たち…カッコ仮で」
南が言う
「だれが愉快な仲間なんですか」
途端 (どことなく怖い)笑顔で乾闥婆が突っ込んだ
「…じゃぁありすお兄ちゃんの言うことちゃんと聞くのよ? 朔夜君じゃぁ6時までお願いね」
ありすの母親らしき女性がそう言い残して駅の中にはいっていった
「可愛~この子がありすちゃん?」
阿部が南に抱き上げられているありすを見て言うとありすがにっこり笑った
「いくつ?」
本間が聞くとありすが右手を広げた
「五歳?」
本間が再度聞くとありすが頷く
「…の子…声が…?」
「そう」
制多迦がありすを見て言うと南が返事をした
「可愛いだろ?」
ありすを下に降ろした南が笑顔で言う
「…そうだね」
矜羯羅がありすの頭を撫でるとありすが笑顔で矜羯羅を見上げた
「ねぇねぇありすちゃんは南…このおにいちゃん好き?」
「キャー!!!; 阿部ちゃんなんつー質問をいきなりしてくださる!;」
阿部がしゃがんでありすに聞くと南が慌て、ありすがポッと頬を赤らめた
「…きゃわゆいなぁ…」
阿修羅がほへっとした顔で言う
「好き?」
阿部がもう一回聞くと南の服をぎゅっと握ってありすが頷いた
「オメデトウ」
京助が南の肩を叩いた
「…あ…りがとござます…」
南がどもりながら言う
「…もしかして照れてる?」
本間がボソッと言うと南の肩がびくっと動いた
「や…ハハハハハ!!;」
「笑ってごまかしたっちゃ…」
いきなり笑い出した南を見て緊那羅が小さく呟いた
「ああいうのを素直っていうんだよ」
一歩下がったところで見ていた鳥倶婆迦が隣の吉祥をちらっと見て言った
「…ああいうのって…どういうのよ」
吉祥がむすっとして聞き返す
「自分の気持ちに正直」
鳥倶婆迦が言う
「私はいつでも正直よ? そうよ嘘の気持ちじゃないわ」
吉祥が強く言った
「…そう?」
「…そう…よ」
鳥倶婆迦が吉祥を見て聞くと吉祥が顔をそらして自信なさげな返答をすると中島と目が合った
「…っ」
そして思いっきりそっぽを向く
「…な…」
それを見た中島が眉を吊り上げた
「そうはおいちゃん思わない…」
鳥倶婆迦がボソッと言った