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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十一回・参】ちもきのぽぽんた

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「わかりやすいんだよね」
「そうよね」
本間と吉祥が頷く
「…悪かったわね;」
阿部がブスッとした顔で言った
「そう言うアンタだって中島…」
「ちょっと待って? どうしてそこでゆーちゃんがでてくるの? そうよどうして?」
阿部が言うと吉祥が間髪いれずに反論する
「だ…だって…」
ズバッと反論されて阿部が言葉に詰まった
「私はただゆーちゃんがムカつくだけよ。そうよソレだけなの」
「でも気になるんでしょ」
胸を張って言った吉祥に本間がさらっと突っ込む
「それはムカつくから気になるだけよ」
吉祥が返す
「…ふぅん」
本間が意味ありげな表情で吉祥を見た
「…別にいいけどね…ああ見えて中島人気あるから」
本間が馬鹿騒ぎしている京助達に目を向けた
「私は…りゅー様一筋だもの…そうよ」
本間と同じく京助達を見た後吉祥が言った
「アンタ達二人して馬鹿だねぇ」
ふぅっと本間が溜息をついた


プーププッピプー

ブーブベベッブー

ピップーブベッベー

「苦っげぇ;」
タンポポの茎から口を離した京助が舌を出した
「いやいや…屁かと思ったら笛かい」
阿修羅が言う

ピプー

「…言葉話そうや;」
タンポポ笛で答えた坂田に阿修羅が言う
「京助ー」
悠助が京助にのしかかった
「おなか減った~」
「義兄様ずるいっ!!!」
ベリっと慧喜が悠助を京助から引き剥がした
「俺は何もしてねぇじゃん; …まぁ確かに少々空腹だな」
「もう昼近いんじゃね?」
中島が言うと正午を告げるサイレンが正月町に鳴り響いた

「三番!! 坂田深弦うったいま---------------すッ!!」
広げられた弁当を一通り食べ終えた一同がドンチャン騒ぎをおっぴろげはじめて早小一時間
京助の微妙なる歌から始まったドンチャン騒ぎが三番手だと申し出た坂田に回った
「坂田何歌うの~?」
二番手ですでに【つっぴんトビウオ】という学校の音楽教科書にのっている歌を歌った悠助が坂田に聞いた
「ここは一つブリトラで!!」
側にあったウーロン茶の500mlボトルを持った坂田が意気揚々と立ち上がった
「おー!! ブリトラ!!!」
ブリトラに反応した南と京助そして中島がやんややんやと拍手をする
「…ブリトラ?」
それに対してブリトラの用語意味がわからない面々が顔を見合わせる
「…なんなのだそれは」
「口に物を入れたまま話さないでください」
迦楼羅が食べる手を休めずに聞くと乾闥婆が軽くチョップした
「ブリトラ、正式名称ブリーフアーンドトランクス!! 石焼イモは名曲!! しかし今回歌うのは…ペチャパ…」

ガンッ!!!!

坂田がオーバーリアクションでブリトラの解説をしてる途中で坂田の頭に向かい飛ばされた2リットルペットボトル
「キャー!!; 坂田ー!!!!;」
南が声を上げる
「あ…阿部さん…?;」
隣に座っていた阿部の方を見て緊那羅が声をかけると阿部がすっくと立ち上がって倒れている坂田の胸倉を掴みにっこりと笑うと
「何? 何を歌うって? ん?」
その (怖い)笑顔のまま坂田に聞いた
「…ナンデモアリマセン;」
メガネが外れた状態の顔を阿部からそらして坂田が答えた
「歌なら緊那羅の聴きたい」
鳥倶婆迦が言うと視線が緊那羅に集まった
「…へっ?;」
丁度エビフライをくわえた所だった緊那羅が視線を向けられてそのまま顔を上げる
「歌といえば緊那羅ナリ」
慧光が言う
「僕も聞きたいー!!」
悠助が慧喜の隣でハイハイと手を上げる
「おーおー…歌ってやりゃいいじゃん?」
膝を立て紙コップをフラフラ振りながら阿修羅が笑った
「で…でも…;」
口からエビフライを話した緊那羅が慌てて見渡す
「嫌なら嫌でもいいんだぞ?」
京助が言う
「ただ聞きたいだけでお前が嫌なら嫌でいいしさ」
「…京助…」
バリバリとエビフライの尻尾を喰いながら言う京助を緊那羅が見ると阿部がその二人を見る
「アンタが歌えば?」
「なっ!!;」
本間が言うと阿部が眉を吊り上げて本間を振り返る
「ありすは誰の歌聴きたい?」
南がありすに聞いた