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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十一回・参】ちもきのぽぽんた

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「おぉ~…まっきっきやんけ~…綺麗だねぇ」
空き地について阿修羅がまず第一声を出した
「すごーい…何このタンポポの量」
阿部も空き地を見て言った
「そかー阿部ちゃんコッチ通らないんだもんねー」
南が言う
「で…どこに座るんだ?」
レジャーシートを持った中島が聞く
「…それ敷いちゃうの?」
吉祥が中島に聞くと中島がどことなくむすっとした顔を向けた
「…俺に聞くなよ俺の方が聞いてるんだから」
「駄目よ! 敷いちゃ駄目だと思うわ!! だって可愛そうじゃない? ソレに隠れて見えないばっかりかその上踏んじゃうなんて可愛そうよ」
「だから俺に言うなってんじゃん;」
吉祥が中島に向かって言っているのを聞いたありすが南の服を引っ張って首を振った
「え? …でも服汚れるぞ?」
ありすが何を言いたいのかなんとなくわかったのか南が言うとありすが頷いた
「…君の膝の上に座らせれば?」
矜羯羅がふいに言った
「人間イスですか」
京助が言う
「阿部さん達は…」
「アタシ達は大丈夫よそんなお洒落とかしてないし」
緊那羅が阿部と本間を見ると阿部が笑顔で返した
「慧喜は? 僕の膝に座る?」
悠助が慧喜に言うと慧喜がきょとんとした後めちゃくちゃ嬉しそうな顔をして悠助を抱きしめた
「俺も大丈夫だよありがと悠助」
そして悠助の頬に口付けた
「そういうことは大勢の前ではやらない方がいいナリよ…」
「うるさいなぁ…もー」
慧光が突っ込むと慧喜が慧光を睨んだ
「喧嘩こそ大勢の前でしないでくださいね」
そんな二人に乾闥婆が言った

ぐきゅるるるるる…

「…懐かしいナァこの音…;」
京助の言葉と共に一同の視線が迦楼羅に向けられた
「…やかましい!!;」
「やかましいいのはあなたの腹ですよ」
スコンっという音と共に乾闥婆が迦楼羅にチョップした
「痛いではないかたわけッ!!;」
「だから一口だけでも食べてはどうですかと言ったんですそれなのに竜田揚げ竜田揚げ…子供ですか」
「いだだだだだだッ!!!;」
怒鳴った迦楼羅の前髪を思い切り引っ張りながら乾闥婆が言う
「…慧喜と慧光に言った本人が先に喧嘩してるね」
鳥倶婆迦が言う
「ばか…こりゃもう喧嘩じゃなくてたぶん…」
鳥倶婆迦の頭に手を置いて阿修羅がその様を遠い眼で見て言う
「言うこと聞かない子供とスパルタな保護者」
阿修羅が言うと3馬鹿と京助そして緊那羅が頷いた
「…ありすちゃんいいものあげようか」
ギャーギャー騒ぎからはなれていた本間が両手を後ろにありすの前にしゃがんだ
「本間ちゃん?」
南が本間を見下ろすと本間が目を細めて笑った
「はいどうぞお姫様」
そしてありすの頭にタンポポで作られた花冠をのせる
「うっわー!! サンキュ本間ちゃん!! よかったなありすー!!」
ソレを見た南がまるで自分のことのように嬉しそうにお礼を言った
「よく作り方覚えてたね香奈」
阿部が言う
「アンタ忘れたの?」
本間が返すと阿部がハハッと笑った
「可愛いっちゃよありす」
緊那羅が言うとありすが嬉しそうに笑った
「俺も実は作れちゃったり?」
京助がシャキーンポーズで言う
「僕も作りたいー!!」
悠助が手を上げた