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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十一回・参】ちもきのぽぽんた

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「ワリィね本間」
「別に? いいよこのくらい」
駅に迎えにいくのに大荷物を持ったままだと何かと邪魔になるということで通り道に立っている本間の家に預けた荷物を受け取りながら坂田が言う
「どうしたありす?」
お菓子の入った袋を持った南をありすが見上げてそして手を出した
「え? 何?」
南がありすを見て聞く
「手伝いたいんじゃない?」
阿部が言うとありすが頷いた
「大好きな南君のお手伝いしたいんだ~?」
京助が言うとありすがポッと顔を赤らめた
「…きゃわゆいなぁ…」
ソレを見て場に和みの空気が流れる
「もー…可愛いナァありすー…」
南がニヘーっと笑った
「…なんですか」
視線を感じた乾闥婆が言うと迦楼羅が乾闥婆の荷物に手を伸ばした
「コレくらい持てますよ」
「いいから貸さんか」
「いいです」
「貸せと言っているだろう! ワシだって何か持ちたいのだ!!」
「じゃぁコッチ持って」
「なっ;」
乾闥婆と荷物の取り合いをしていた迦楼羅に中島が紙袋を差し出した
「ワシは…!!;」
「よかったじゃないですか持ち物できて…それともコッチが持ちたかったんですか? 交換しますか?」
中島に何か言い返そうとした迦楼羅に乾闥婆が言う
「…ッ~;」
迦楼羅がぐっとこらえて紙袋を握り締めた
「かるらんから回りやねぇ~…」
「やかましいッ!! たわけッ!!!!;」
「おぉおう!!!!;」
阿修羅がからかう様に言うと怒鳴った迦楼羅の口から炎が出た
「久々だな」
京助が口の端を上げて言う
「怖がらせてどうするんですか」
「いだだだだだだだ!!!!;」
乾闥婆が (怖い)笑顔で迦楼羅の前髪を引っ張った
「な…に今の…火…?;」
阿部が眼を丸くして言う
「…あ…あ~…;そっか…阿部…知らないんだ」
坂田がポンっと手を叩いた
「祭りの日…いなかったんだっけ;」
中島が言う
「…京助?」
祭りの日という言葉を聞き動きが止まった京助に緊那羅が声をかけた
「…京助…」
二回目の呼びかけで京助が緊那羅に向かって苦笑いを向ける
「なんでもね」
そう言うと京助が3馬鹿の元に向かった