カシューナッツはお好きでしょうか?
61.ふけさん
『アドバイス遅せーよ! このタコスケが! もう店長さんに謝ったちゅーの。でもまぁ、ありがと。一応感謝はしています。店長さん、『暗黒豆腐少女』のスポンサー続けるって言ってくれたよ。だから、8月31日のデビューライブ、がんばろうね。あと、歌詞はまかせて。絶対いい歌詞書いてみせるから』
私が家に着いた頃、カエデさんからメールが届いた。どうやら、ちゃんと謝罪できたようで、よかった。
私はそう思いながらも、罪悪感でいっぱいだった。8月31日は、ハルカという女とデートをしなければいけない。川島君と約束してしまったのだ。だから、カエデさんのデビューライブには、いけないんだ……ごめん。
私は心の中で何度もカエデさんに謝罪した。
「プルルルル プルルルル」
突如、携帯電話が鳴ったので、私は画面を確認した。画面に映し出された名前を見て、私は思わずにやけてしまった。
「もしもし! はい、はい……明日…………ランチ? おいしいイタリアン? もちろんOKです! 楽しみにしています」
そして、少し高いテンションで電話越しの会話を楽しんだ。
作品名:カシューナッツはお好きでしょうか? 作家名:タコキ