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アガペー 〜あるAV女優へ〜 (後編)

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 彩赤さんはいつから覚醒剤をやるようになったのか、誰に教えてもらったのか、どこから仕入れてくるのか、詳しいことは何一つ教えてくれませんでした。
 それでも彼女はマメに通ってくれましたし、私とのセックスをとても楽しみにしてたようでした。
 セックスと言っても何かおもちゃを使うわけでもなく、お互いに愛撫しあうだけのシンプルなものでしたが、覚醒剤を使うと危険なんです。一度絡み合うと何時間も離れられなくなる。愛液はダラダラと垂れ流し状態で止め処なく溢れだし、それは鬼かケモノの情交のように、ある種の修羅場のようでした。
 それでも私は彼女の願望を受け止めてあげなければいけないという不思議な正義感のようなものに囚われていたので、彼女が部屋に来るたびに毎回必ず抱き合いました。
 女性とエッチをするのは以前までの自分だったら考えられないことでしたが、覚醒剤を使った初日に気分が高揚して少し気を失ってしまったとき、すでに色々と奪われていました。
 私も彩赤さんのことが好きでしたから、いつの間にか気にならなくなったんですね。
 彼女は個性的で可愛らしい女性でしたから、一緒に過ごす時間は本当に楽しかったです。

 そして、彩赤さんは定期的に私の部屋に来るようになりました。
 私の他にも同じようなことをしてる人がいるのかどうか尋ねたら、セックスは私としかしないとだけ答えてくれました。
 これが彼女との出会いです。この関係はそれから四年ほど続きました。

 ところで小野さん。
 時間は大丈夫ですか?