小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

D.o.A. ep.17~33

INDEX|40ページ/66ページ|

次のページ前のページ
 



その数日のち第4軍が合流したのを機に、総司令部はより第2軍の近くに移動され、敵勢を迎え撃つ準備を進めていった。
が、いまだ第1軍からは音沙汰すらなかった。
敗報も勝報もない。膠着がつづいているのであろうか。
そんな時、ある一報があった。
小高い山の頂からのものである。
もとは天体観測所だったのだが、大軍港をよく見下ろせることが判明し、急遽大軍港を監視する施設として改造された。
―――ついに、大軍港にひしめくオークが動き出したのである。

総司令部。
机に広げられた地図を、ラドフォードがあらためてのぞきこむと、参謀が注釈をくわえる。
兵の配置は完了している。
参謀としてなすべきことは、今のところ終えていた。
作戦どおりに事が運べば、これ以上の幸運はないのだが。

ラドフォードは、顔をそろえた第2、第3、第4の司令部の面々に向けて、力強いまなざしを注ぐ。
「陛下より御言葉を賜っている。心して聞け」
総員が起立し、痛いほどの沈黙がながれる。そしてラドフォードの低い声が場を満たす。

「―――忠実なる我が臣、ロノア軍のみなに、この国の命運を託す。
敵をみごと粉砕せしめ、願わくは再びこの地に平穏と平和をもたらすべく、努力せよ」





作品名:D.o.A. ep.17~33 作家名:har