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杉が怒った

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またある研究は……

――この度行われた研究によると、植物は動物などに食べられるといった危険時には近くに生えている植物と連絡を取り合い、更に他の生物に救援を求めるなどといった反応を示す事が明らかになったとのこと。今回の研究はイタリアのトリノ大学、ドイツはイェーナのマックスプランク大学の共同研究団によって行われ、結果、植物は例えば動物や地虫によって食べられそうになった際には敏感にそれらを感知し、反応を示しているという結果が出たという。研究者によれば、植物は身の危険時にラヴェンダーのような臭気を発して、周りの植物に捕食者が近づいているという事を知らせ、更にそうした臭気でスズメバチを呼びよせ、植物に近づく地虫を補食、もしくはその卵に針を刺し殺してもらうことで自信の安全を守るというのである――


――1958年 ワシントン大学のオリアンズとローズ博士が次のような実験結果を発表。木に大量のケムシが取り付いたとき、木がどうやって生き延びるかを観察するため、 ヤナギやハンの木に約7000匹の害虫をはわせ、この攻撃に木がどんな防衛機能を働かせるかを調べました。 害虫が葉を食い始めると、木はアルカイドやテルピンといった化学物質を生成して、これらの害虫の食欲を減退させ栄養失調にして死に至らしめました。 このとき驚いたことに、近くにいた同種の木が突然、同じような防御反応を示していました。 木々は仲間同士ある種のコミュニケーションを取っているのではないかと考えられています――

作品名:杉が怒った 作家名:伊達梁川