Twinkle Tremble Tinseltown 5
再び坩堝へ飲み込まれそうな彼女の心は、ファーザー・アルクィンの帰還を頼りに何とかその場へ浮上していた。昼前には帰ってくると聞いている。このままでは、告解室から出ることすら難しい。救って欲しい。どんな形でもいい。そう願えばまた頭に血が上り、身を恥じるしかなくなる。
ここは己のための場所ではない。そう言えたら一番いいのに、彼女が今できるのはただただ蹲り、畏れの涙を零すことのみだった。
作品名:Twinkle Tremble Tinseltown 5 作家名:セールス・マン