日常の中の極限
「早まるのはやめなさい」
「カレー味のう×こか、う×こ味のカレーか」なんてのとは比べ物にならない、真・究極の二択に俺が頭と腹を悩ませていると、突然声が降ってきた。
「だれ……、だ……」
今は痛みが無いとはいえ、これは奴らが攻撃を仕掛けてくる予兆。
いわば、嵐の前の静けさである。
奴らの総攻撃を一秒でも長く遅らせるため、俺はできる限り腹に響かないように返した。
「トイレの神様です。最近歌にもなりました。ご存知無いですか?」
「あぁ……。って、ほんとにいたんですね」
意外な人物(神仏か)の登場に驚嘆する俺だったが、
「っ――」
開戦の狼煙が上がってしまい、驚く余裕は無くなった。