小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
朝霧 玖美
朝霧 玖美
novelistID. 29631
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

ネクタイ猫

INDEX|5ページ/8ページ|

次のページ前のページ
 

俺は彼女の部屋に一人、いや一匹取り残されてしまった。
彼女は実家に住んでいて、部屋は二階の南側の六畳の部屋だった。
南側に窓があってそこにくっつくように机がある。
そして机の右側にベッドが置いてあった。
とりあえず、ベッドに飛び乗ってみる。
わお!身体が軽いぞ!
枕元に畳んであるパジャマから彼女の匂いがする。
花のような甘いけど爽やかな匂い。
本来ならあそこが固くなるんだろうが、今はひげがヒクヒク動いているだけだ
そして自然にゴロゴロ喉が鳴っている。
ベッドの端から端まで歩いてみた。布団の感触が肉球に気持ちいい。
ベッドから、1mくらい離れている机に飛んでみた。
楽勝だった。
窓からは、街の様子が見える。家の前は駅に続く街路樹の道。
いかにも猫が捨てられてそうな道だ。
この道はいつも俺が通勤するのに使っている道である事に気が付いた。
「ここから俺の事見ていた。・・・なんてことは無いよなぁ。あはは」
そんなことがあったらうれしいだろうなぁと猫になった脳みそで考えていた。
作品名:ネクタイ猫 作家名:朝霧 玖美