恋色季節
今は夜の8時くらい。
風呂から上がると電話が鳴った。
「リョーマー、出てくりー」
「自分が出なよ…」
寝っころがる親父を睨み付け、不本意に受話器をとった。
「もしもし…」
『おや、理央かい?』
「椎崎先生…?」
電話の相手は青学テニス部顧問の椎崎先生だった。
連絡網…?
そう軽い気持ちで、電話機の横のメモ帳に目をやる。
『理央、落ち着いて聞きな?』
「はぁ…」
『まだ極秘のことなんだがな。お前に…』
狂いだした
旋律―。
だんだんと、確実に、不協和音が重ねられる―…
狂いだした旋律は、もう
ト マ ラ ナ イ
『お前に留学の話が来た』
「…は?」
To be countinued...