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恋色季節

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「あ!にっしーっ」

「ん?」

落ち着いてまた真夏の空を見上げる。

「理央って人知ってる?!青学のレギュラー!!訊いた話じゃ強いらしいけど…」

それを聞いた瞬間

にっしーの目の色が豹変した。

「ああ、知ってるよ。
この王者立海のあの皇帝と謳われる清水を見事倒したらしいね」

そう話すにっしーの瞳は

あの穏やかな表情からは想像できないほど

挑戦的で

この上なく楽しそうな

瞳をしていた。

「一度は戦ってみたい相手だね。中村理央」

理央はそこまで人を動かすテニスをするのか…

そこまで

魅せるテニスをするのか―…。

またズキンと頭がないた。

「そうなのかっ?!理央って実は凄いんだっ」

なぜだか胸が沸き上がる感覚に侵食される。

「異例の一年レギュラーだからね…。
テニスも凄いらしいし、ファンも凄いらしいよ?
大変だね、紗希ちゃん」

フフフと笑う。

やっと気付いた。

なんか心当たりはあったのよ。

この人…

前心優と一緒にお見舞いに来てくれた神崎先輩に酷似しているっ!!!!

「あ、紗希ちゃんは神崎も知っているの?」

完璧そっちの人だ。

読心術を使える時点で

その境界線から一歩踏み出しているといっても過言じゃない。

やっぱり仲良くできるかな…。

それから魔王の恐怖に怯えながら、しばらくして屋上をあとにした。

作品名:恋色季節 作家名:紗智