恋色季節
「紗希様ぁーっ!!」
「ぎゃっ!」
あたしとしたことが…
背後に忍び寄る奇人変人に気が付かないとは…っ!
「ヒドッ!!奇人って何さっ!心優ちゃんは傷つきましたーっ!」
「読んだな?」
「ほぇっ?な‥なんのことかなあ〜っ?」
「只今自由権に含まれる精神の自由を侵されました。即刻起訴したいと思います。」
「ギャーごめんっ!!マジでごめんっ!!
ちょっ、手続きとろうとしないでっ!!」
慌てふためく心優。
「も―…本当勘弁して頂きたいね。」
そう言い残して心優の自室に戻る。
その後ろをべったりくっついてくる超上機嫌の心優ちゃん。
ま、理由はだいたい検討つくんだけどね…。
許可とってあげたのもそのためなんだし。
そして明日分も一生懸命お勉強に取り組む2人なのでした。
まだ7月だというのに容赦なく太陽が照りつける。
地球温暖化が進行しているということが身にしみる温度だ。
「あぢい〜!!誰か地球温暖化をとーめーてーっ」
手をうちわのようにしてパタパタと顔をあおぐ心優。
「心優ちゃんのペラペラと喋ってるそのお口から放出している二酸化炭素でさらに地球温暖化を促進させてるんですよ。」
「長いわあ!!ま、ようするに黙れってことだじょ?」
「ご名答。」
「…紗希ちゃん‥貴女は絶対明日の朝日は拝めないネ☆」
「スミマセン」
最近、心優が黒属性に染まっていってるっ!!!!
誰だよ…‥。
白心優ちゃんかむばーっく!!
「なにさーっ!!あたしはいつまでも純白だよ?」
「あのね?読心術を使える時点でその境界線から一歩前進してるんだよ?」
「…久しぶりに逝く?」
―魔王降臨―
「あーえー待って?つか、目が本気…!!」
きゃー…