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夜の蜘蛛

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 誰かが私の頭を撫でている。
 それは、父さんのようにゴツゴツしていないし、おばあちゃんのようにシワシワでもない。細くて綺麗な手だ。
 その人の膝枕はやわらかくて、それだけでとても幸せな気持ちになる。私が笑うと、その人も優しく微笑んでくれる。
「なんで私を捨てたの?」
 そう聞いても、その笑みは変わらない。
 だからもう、私は何も聞かず、ただひたすらに甘えた。
 それでいいんだ。

 だって、これは夢なんだから。


作品名:夜の蜘蛛 作家名:大橋零人