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覇剣~裏柳生の太刀~第二章

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 綺麗な顔をしているな、第一印象は誰もが感じる感想、それが柳生光である。
年もまだ二十歳前後ではないかと3人は考えた。
刑事は若い、と率直に感じた。
「話は大体、聞いております。葬儀のほうも柳生家が責任を持って執(と)り行います」
早乙女強は都内大学病院の霊安室に安置されている。
「若いんですね、剣士さんは」
みんなが光を若いと思っていたときに、当の光のほうから若いと言われ剣士は少し照れ笑いをした。
「白龍先生はなんとおっしゃっていました?」
刑事が光に聞く。
「驚いていましたよ、色んな意味で」
一同は頷いた。
「ま、そんなところです、それより剣士さん、葬儀の間、柳生家に居てもらえませんか」
光はそう話し、一口緑茶を飲んだ。
二階の窓から夏の匂いの風が入ってきた。
「はい、わかりました」
一瞬の沈黙があったが剣士はそう答え、光をまじまじと見詰めた。
剣(つるぎ)剣士(けんし)、柳生(やぎゅう)光(ひかる)、これが運命の出会いである。