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帰り道の途中、妙な人を見かけたの。箇条書き風に言うなら、
泣き叫びながら、(おそらく子どもの名前だろうな)小走りに擦れ違った女性。
苛立ちながら 携帯電話を触って 強張った顔つきで歩く青年。
今どき、こんな可愛い仕草(両方の手の甲を頬にあて人差し指の側面で涙を拭う)で
泣き『ママ、どこ?』と言いながら頼りなく歩く少女。
通り過ぎた路地の入り口で、警察官と話している年老いた男性。
その横でもうひとり無線で話している警察官。
そして、切れ切れに聞こえる話し声。
『消えたって言ってるんですよ。周辺もおかしいです。・・・ 隣の交番は連絡が取れません』
私は、そこを通り過ぎる。ちょっぴりミステリーと思いませんか。
あ、このしゃべり、疲れるので元に戻します。
そして、またあの公園に戻ったんだけどやっぱり近い。歩いて着いちゃった。
不思議の始まったここからもう一度というか疲れたから公園のベンチに腰掛けて一息。
ポケットから、携帯電話を取り出し、電話をかけてみたの。
そう、逢えなかったあの人に。せめて声だけでもと。
おや?携帯電話のアイコンが一瞬【圏外】を記したの、でもすぐに アンテナバリ3。

作品名:地図 作家名:甜茶