地図
何処行ったのかな?幻見ちゃったとも考えたくなるような変なおばさんだったな。
でも私の横には、あの地図が置いてあるじゃないの。あーらびっくり。
もひとつびっくりは、おばさんが千切った地図が不思議にも繋がっているの。
さっき言ってた『こんなことして近くなれば、いいわよね』を思い出しながら
何故かその地図を手に握り公園を出たわけよ。
家へと来た道を帰える私は、何か見えない壁にでもぶつかったように立ち止まったの。
ここは何処?でも、私は知っている。でも、どうして?
あーまた変よ、私。
あの人の住むマンションが目の前に・・・あるなんて・・・。
よし、決めた。夢でも、魔法でも、マジックでも、幽体離脱でもいい。
変なら変のままもう少しいよう。ここまで来たのなら、あの人に逢いに行こう。イェーイ。
それで、私は、あの人のマンションを訪れました。はい、ちょっとシリアスに。
心を沈め、でもあの人の驚く顔を想像しながらインターフォンを押しました。
ピンコーン。
鳴りましたよ。あれ?しぃーんって。ではもう一度。
ピンコーン。
えー、何故にwhy(ホワァイ)?あ、知ってます?昔のギャグだったかな。
そして、数回押しても反応がありません。私は、せっかく来たのにと落胆しました。
落胆だなんて、文学してる場合じゃない。
とにかく、がっかり、がっくし、なんでー、もうどうしてー、くやしぃーい、
逢 い た い よ ぉ − と心が叫ぶ。
本当は、叫べるわけがない。思っただけだけどね。
外見的には、変わらないだろうけど、どっと肩を落とした私は、来た道を帰ります。
【ショボン。】あ、これ、私気に入ってるんです。途中ですみません。