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スターダスト・ガール

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 「悠一」
 目が覚める。さくらの声だ。目の前にさくらが僕の上に跨っている。はぁはぁと肩で息していて苦しそうな様子。デジャビュ?
 「悠一……」
 「おいさくらお前、まさかまた」
 さくらはタックルでもかますような勢いで僕に覆いかぶさってきた。
 「お前なんか今朝よりひどくないか……」
 「ピークは真夜中に来るんだ……」
 僕の首筋に乱暴に唇をぶつけて来るさくら。
 「落ち着け、さくら」
 「無理だ」
 「さくら、お前男とこういうことした経験ないんだろ?初めてがこんな勢いに任せたものでいいのか?」
 「……確かに興奮はしているが、私は自分を見失ったりはしていないよ。お前がいいんだ、悠一」
 「……さくら」
 「悠一、私の初めてになってくれ」
 「や、やめろって」
 今度は僕の唇に、柔らかい唇を重ねてくる。
 「なぁ、伝わるだろう、私の鼓動。私はお前に恋してるんだ。お前じゃなきゃ嫌なんだよ。悠一」
 「そんな。今日あったばかりだっていうのに……」
 「付き合いの長さなんて関係ない。出会ったその日でも落ちるときは落ちるよ。悠一は私のこと嫌いか?」
 息が吹きかかるほどの距離。心臓がもう張り裂けそうなほど強く速く鼓動を打っている。
 「そんなことはないけど……」
 舌が僕の口の中を巧みに這い回り、考える力が削がれていく。気持ちがいい。
 「んっ、はぁむ、ちゅ。はぁっ、ふふ。そうだ、それでいい」

 答えようとしたら唇で口をふさがれる。心地よい感触に包まれながら、僕はどろどろとした快感におぼれていった。

作品名:スターダスト・ガール 作家名:くろかわ