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舞うが如く 最終章 1~2

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 明治維新以降の、廃藩置県によって武士たちが一斉に失業をしました。
下級武士たちは生計のために、それぞれ個別に仕事を探しはじめます。
多くが農民などに転身する中で、内職などで身に付けてきた技術を生かして
製造業を営む者などもでてきます。



 また新天地を求めて故郷を捨て、北海道への開拓民や
各地の開墾事業へ、一家を上げて移転するという例なども数多くみられました。
いずれにしても、封建時代から延々と続いてきた士農工商という身分制度の崩壊は、
従来の支配層から武士集団と言う、大量の失業者を大量に生み出しました。
明治政府が力を入れた興国産業政策とは、武士たちの再就職を促すための国策でした。
開拓や開墾政策などによって、救済策を作りだしたものです。


 
 かろうじて沼田の城下に踏みとどまっていた咲の一家も、
新たな糧を求めて、北海道への移住を決意をします。
開拓の進む北海道で、新たに屯田兵制度が導入されたのをきっかけに
一家を上げての移住を決意しました。

 しかし、咲だけは自らの決心で地元にひとりだけ残ります。
生糸工女のひとりとして、琴を頼りに単身、水沼へと琴を頼ってやってきました。




※屯田(とんでん)とは、一般に、
兵士に新しく耕地を開墾させ、平時は農業を行って自らを養い、
戦時には軍隊に従事させる制度のことです。
また、その場所や地域などを指して、そのようにも呼んでいます。