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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十一回・弐】うらうらら

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「パトラッシュ…僕はも…ガッ;」
「ほら!! 何してるナリ!!」
壁にもたれかかった南の頭にのしかかったのは地区指定の燃えないゴミの袋
「休憩しようよーコロちゃーん;」
雑誌を束ねる慧光に南が言う
「駄目ナリ」
ぎゅっと縛った雑誌の束を二つ抱えた慧光(えこう)が南を足蹴にする
「ぉああああ…; ミナミ何だかシンデレラの気分;」
ヨヨヨ…と南が床に突っ伏した
「にしても…片付けても片付けても片付かないナリな」
慧光が腰に手を当てて部屋を見渡す
「さくー! そしてお友達も! 御飯食べなさいー」
一階から南の母の声がした
「ママン!! 救いの声!」
南がガバっと飛び起きた
「コロちゃん飯食おうぜ」
南が言う
「え? 私もナリか?」
慧光がきょとんとした顔で聞く
「どうせなら泊まっていきなよ」
頷いた南が笑いながら言った
「…いいナリか?」
「いいって! 俺一人っ子だしさ部屋片付け手伝ってくれてるし」
パンパンと服を払って南が言う
「いこっか」
そして部屋の戸をあけた
「ホラ座って~父さん遅いから」
椅子を引いて南が手招きをした
「あ…うん」
慧光がゆっくりと椅子に座ると南母が皿に盛られたカレーを慧光の前に置いた
「いったまー」
南がスプーンを持った
「そういえばさく…こっちの友達の名前って…」
自分の分のカレーを持った南母が南に聞く
「あ…慧光ナリ」
慧光が軽く頭を下げた
「ずいぶん礼儀正しいのね~…少しは見習いなさいさく」
苦笑いで南母が言う
「慧光君は兄弟いるの?」
南母が聞いた
「いるナリ」
「いるの!?;」
慧光の返答に南が突っ込む
「何!?; マジで?; 弟? 妹? 兄? 姉?」
南が半分立ち上がった状態で慧光に詰め寄る
「姉ナリ…って…言ってなかったナリか?」
「初耳初耳!!;」
「さく座りなさい;」
慧光に詰め寄る南の服を南母が引っ張った
「名前は!? なんつーの!!」
南が聞くと慧光がきょとんとした顔で南を見上げ
「…慧喜」
慧光が言うと南の手からスプーンが落ちた