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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十一回・弐】うらうらら

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「…なんやねん…」
京助が自分で小さく自分に突っ込みを入れた
「京助ー晩飯できた…ってなにしてるんだっちゃ?」
仕度が終った緊那羅が開かずの間の襖を開けると襖に寄りかかっていた京助が廊下に倒れた
「センチメンタルになってみました」
体を起こしながら京助が言う
「せん…?;」
緊那羅が聞き返す
「…なぁ…あのさ」
緊那羅の方を見ないで京助が何かを聞こうと口を開いた
「なんだっちゃ?」
襖に手をかけたまま緊那羅が返事をする
「…時だかっての…終ったらお前等って…やっぱ天とかに帰る…んだよな」
どもりながら言った京助の言葉に緊那羅が静かに襖を閉めた
「時のこと俺よくわかんねぇっつーか詳しく教えてもらってねぇからどんなんかわかんねぇんだけどさ…その…お前等って時の為にこっちにきたんだろ? ってことはさ…そうなんだよな…」
緊那羅に背中を向けたまま京助が言う
「たぶんそうだと…おもうっちゃけど…」
緊那羅が言った

「…そっか」
背中を向けたまま京助が顔を上げた
「母さんも悠助も寂しがるだろうナァ~今コンだけ賑やかじゃぁなぁ~」
京助が伸びをしながら言う
「やれやれ…」
「京助は?」
踵を返そうとした京助に緊那羅が聞いた
「京助はどうなんだっちゃ?」
緊那羅がさらに聞くと京助が緊那羅のほうを向いた
「…どうだっていいじゃん俺は;」
苦笑いを向けた京助が襖に手を伸ばすとその腕を緊那羅が掴んだ
「なにすんだよ; 腹減ってんだけど俺;」
自分能手を掴む緊那羅の手を剥がそうと京助が空いている手を緊那羅の手に近づけるとその手も緊那羅が掴む
「離せっつーの;」
京助がブンブンと腕と手を振って緊那羅の手を剥がそうとする
「私は今凄く幸せだっちゃ」
いきなり緊那羅が言うと京助が止まった