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第六章二話 それぞれの戦道(いくさみち)

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とある場所には一人の兵士がいた。
「ま・・・い・・・ご・・・・」
つたない字で木の板に[まいご]と書いて首にぶら下げたのは風太だった。
「らいた~~~~らーーいーーたーーーー」
いない片割れを心配しているのか、それとも、ただ呼んでいるのかわからない声のトーン。
すると目の前に二人のアメリカ兵がいた。
「Japanese soldier!」
(あいつは日本兵じゃないのか!)
「Prepare the gun!」
(銃を構えろ!)
しかし風太は動じもせずに近づいてきた。
「I'm getting closer!? Why」
(近づいてきてるぞ?!なぜだ・・・・)
「You have to write something.」
(なにか書いてあるぞ。)
アメリカ兵の一人は日本語が少しわかるようで看板を見ると
「MAIGO.」
(MAIGO)
「MAIGO? What it is.」
(MAIGO?なんだ、それは。)
「I'm lost. this guy, or being separated from one side.」
(迷子だよ。こいつ、班とはぐれたのか。)
風太はニコニコとして看板をグイと二人に見せた。
「He, I know that heaven of fighting?」
(こいつ、戦ってることわかってんのか?)
一人のアメリカ兵が呆れると
「You, Follow me.」
(お前、ついて来い。)
手を差し伸べると風太はニッコリと笑って手をとった。
そして少し歩いた時に
バアン
外れはしたが確かに銃弾だった。
アメリカ兵は構えるが隣にいた風太は
「雷太!」
と、雷太の方へと駆けていった。
すると茂みから出てきた男の子にアメリカ兵は驚いた。
「Twins・・・・」
(双子か・・・・)
アメリカ兵は近づくと雷太が前に出てきて
「風兄をどうするつもりだったのですか!殺そうとしたのですか!!」
雷太は体がガタガタと震えながらも一生懸命風太を守ろうとした。
その姿を見たアメリカ兵は片言で
「ボクタチハ、アナタタチヲホゴシマス。」
「ブキヲステテ、ツイテキテクダサイ。」
その言葉に雷太は頭に血が上り
「ふっふざけないでください!どうせ殺すくせに!」
すると風太が雷太にビンタをした。
それはアメリカ兵も驚いた。
「風兄・・・・」
「銃を向けちゃだめだよ~~。お前と会わせてくれた。」
「だっだけど・・・・」
チラッとアメリカ兵を見るが、怖いのかヒッと風太の後ろに隠れた。
「行こう。」
風太は何事もなかったように雷太の手をとり、アメリカ兵の手をとり辿る道へと歩いた。