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男と女のファンタジー 『変若水』 (おちみず)

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しかし、ジュンはその言葉を重く受け取り、姿勢を正した。

「そうですか、それはまことに失礼致しました。 だけどもう暗くなってきています、お城に帰るには少し危ないかと思いますが・・・・・・どうなされますか?」 

ジュンは出来るだけ恭謙(きょうけん)にお姫様の意志を聞いてみた。

「どうなされますかって、そんな無責任なことを言わないでよ。
ねえ、私、どうすれば良いの?」
お姫様アイは不満そうだ。

ジュンは、お姫様の身の上を守る使命を、すでに負ってしまったかのように感じている。
そしてもうこの方法しかないかと覚悟をし、申し述べる。

「何もない陋屋(ろうおく)ですが、私の家で一夜休まれて・・・
明朝、私がお城まで送らせてもらいますが、いかがでしょうか?」

これを聞いたアイは、なぜか目を輝かせる。
そして、意味ありげな笑みを浮かべ答える。

「ジュンとの一夜ね。そのようにして下さい」