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神馬国アマゾネス! 第二章

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そんな、神馬国の白人女性と、黄色人種の日本女性との比較なんぞを考えながら、アマゾネス騎馬隊に囲まれて着いた処が、日本で言う処の道場?でもないか!
大きな運動場の様な所に、色々な部隊がそれぞれ練習?訓練をしていた。

主に、思い思いに訓練していたのが、西洋の剣?サーベルと言うのだろうか?と、まっすぐな剣、剣を使っての練習である。

16世紀初頭は西洋の戦場では基本的にサーベルが使われていて、剣に比べると幾分軽いのかもしれないが、殺傷能力は弱く、基本的に切先を突く!そんな攻撃が有効であった。

日本刀も突きは有効でもあったが、しかし、西洋の剣術に比べると、余りにも究極な剣術であり、攻撃の速さが格段に違っていた。

この、広い運動場の中に、自分が準備してくれと言ったお願いしていた日本刀の訓練用の中に竹の入った巻(まき)藁(わら)を何本も立ててもらっていた。

これも、日本からガレイ船で運んで来たものだった。

神馬国の女戦士!アマゾネス軍団にとっては、日本刀は殆ど初めてであり、日本刀の扱い?と言うよりも斬れ味!とか威力をまずは知って頂くことにしてのデモンストレーションが今日だったのだ。

神馬国の女戦士の何人かは、日本刀のことを扱ったり、日本刀の威力!を見ていたりしたが、今回の滞在目的は、神馬国のアマゾネスの剣を全て日本刀にしていく!と言うことだったのだ。

これには、奥州王国である自分の祖国!日本の野望?神馬国との交易を更に増やし、金塊と日本刀との引き換えで、奥州王国が更に軍備を増強し、天下取りに名乗りを上げる為の軍資金と考えていたのである。

竹が背骨の役を演じ、竹に巻き付いた巻藁が人間の肉である。

もっと人間らしくする為に、その巻藁に水をかけ、水を含ませ、血の役割をさせた。

まずは何本かの巻藁を、アマゾネス達の今まで使っていたサーベルやら、剣で斜めに切断してもらうように指示した。

そして、その水を含んだ巻藁に、何人かの腕に自信があるアマゾネス騎馬隊の大女!実に身長が190cm近いアマゾネスと、身長は170cm弱のアマゾネス速馬隊の者が数人!そして、アマゾネス騎乗位隊の155cm弱の白人女性が、長い剣を振り回して、切断しようと上段に構えていた。

いつも取り扱っているサーベルや剣でのことだから、特に注意はしなかったが、総隊長?でもあるシャーロン・セラは返り刃に注意を呼び掛け、その後、徐に

「始め!」

と、号令をかけた。

竹は地中深く1メートルは突き刺さっているし、普通の木の棒よりは撓(しな)るから折れはしないと思うし、巻藁には水を含ませていたから、幾分か重く、そして、サーベルや剣の刃先を奥深くに侵入を拒んでいることであると予測していたら、やはり、案の定!各アマゾネス達は苦戦していて、濡れた薪割りに傷しか付けられない者や、巻藁にはどうにか剣をサーベルの刃を入れることに成功した者もいたにはいたが、中の竹の芯で引っかかってしまい、抜けないでいる者もいた。

また、大女のアマゾネスの場合は剣を力任せに振り始め、何度も斧?のような感覚で、斬る!と言うよりは、叩く!強打する!と言った感じで、終いには、とうとう、巻藁が傾いてしまった。

いやはや、凄い剛腕である。

並みの男でも歯が立たないであろう。

それほどの強打であった。

しかし、今回の趣旨!濡れた巻藁を各自が馴れている剣で切断することであるから、そこに到達する者は一人もいなかった。

自分は、アマゾネスの各剣士たちの近くに寄り、各自の使った剣やサーベルを再確認した。

サーベルは刃が柔らかいのか?かなりよれよれになっていた。

剣は刃零れしていて、もはや、斧状態になっていた。

極端に言えば!サーベルは鋼が柔らかく!剣は鋼が固い!そんな両極端な剣であった。

自分は西洋のベルト?腰巻に刺していた日本刀「政宗」を鞘から抜き、陽光に光り輝く日本刀を両手で構え、北辰一刀流の構えをした。

剣先がゆるゆると揺れるような!そんな構えである。

そして、濡れた巻藁に一瞬集中したかと思うと、身体が勝手に反応?し、はっと自分でも気持ちを戻すまでに、濡れ巻藁は、三か所程!日本刀で薙(な)いでいて!そのまま立っていたが、自分が近付いて行って、その巻藁に触れると、三か所から、まるでダルマ落としの遊びのように?ガク!ガク!ガク!っと交互に斜めに薙いだところからパカッと折れて落ちた。

それを見ていた大勢のアマゾネス達は、シーンと静まり返っていたが、その後、信じられない?と言う驚嘆の歓声を上げ始めた。

まさか、自分たちよりも小柄な黄色人種の、胴長短足で、しかも、頭の髪型が、ちょんまげを結った変な男が、西洋の服装!ハッキリ言って自分でも似合わない服装で、ダサい格好で表れて、彼女らが切断することが出来ない濡れた巻藁を一瞬のうちに三カ所も切断し、しかも日本刀で薙いだ場所がそのままくっついているのだから、西洋で言う!手品みたいなモノに見えたかもしれない。

その後、自分は!今度は片手に日本刀を一本づつ持ち、二刀流の状態で、二カ所の濡れ巻藁を切断して見せた。

これは自分が、密かに編み出していた、騎馬戦での刀を使っての戦闘の為の訓練方法だった。

そして、まさに、この二刀流戦法こそ、神馬国アマゾネスのその後の戦法となり、定着するのである。

アマゾネス達は、まざまざと、自分と彼女らの実力の違いを見せ付けられ、単純に、驚嘆!感心する者がいたが、やはり女性とは言え、女戦士であり、戦場ではそれなりの経験と実績を積んだ猛者がごろごろいたから、早くも面白くない顔をして、自分を睨みつけているアマゾネスらもいた。

自分は、そんな雰囲気を色々な場所で、味わってきていたので、つい、日本国と同じ感じで、我こそは実践ならば実力があり、支倉を倒せると自負する者がいれば、この場で、受けて立つ!と、またまた、年甲斐も無く言ってしまいました。

これには、世話役のシャーロン・セラも待って下さい!と止めに入ったのですが、時すでに遅く、先程の6名のアマゾネス剣士らが前に歩みだし、勝負したいと、口々に言いだしていた。

アマゾネスらは、自分が一人一人、相手にしてくれると思っていたから、一か所に並びだしたので、6人一辺にかかってくるように話すと、最初は冗談でしょう?と笑っていたが、自分が、冗談ではないし、真剣に、本当に斬る心構えで攻撃しなければ、あなたたちの身体が、今、自分が斬った巻藁のように胴体が三カ所から切断されますよ!
と言うと、急に静まり返り、彼女らは思い思いに、自分の得意な武器を持ち出した。

シャーロン・セラは「待って!」とまた、声を出した。

多分、6人のアマゾネスは、思い思いの得意な武器として、剣やサーベルでは無く、槍を持つ者がいたり、古代の剣闘士の様な大きな鉄球を鎖に付けたモノを武器に持つ者がいたり、勿論!剣やサーベルの者がいたが、飛び道具!以外は剣以外の武器を所持し、自分を中心に、6人のアマゾネスが周囲を囲んでいた。