俺とみこの日常 6話
家から50m位のところまで来た。
さすがにもう大丈夫か?そう思って振り返る。
手を伸ばせばもしかしたら届くんじゃないか?というところまで迫ってきていた。
「!!?」
そうか、今、親父は若返ってるんだ。そりゃ体力あるわ。
「まてぃ!」
なおも追いかけてくる。
「ありゃま。正月から元気」
そんな、近所のお婆ちゃんの声も聞こえてくる。
そうなのだ。なんだかんだ、色々ありすぎたせいで言い忘れていたが今日は正月。
でもゆっくりする事は出来てない。
なぜか。それは、今追いかけてる男と、その嫁のせいだ。
「まてぃ!!」
なおも追いかけて来る。
俺は、体力は平均より少しあるくらいだ。だが、親父の体力は半端ない。
見た目はバリバリの理系のおっさん(今は青年)で、いかにも弱そうだが、体力がある。
確か、実験で失敗したときの爆発をくらいすぎて、その分タフになった(母ちゃん情報)とか。
「まてぃ!!」
さっきからまてぃ!!しか言ってない親父。
どんどん迫ってくる。
やばい、捕まる!でも、
「捕まって、たまるかぁーーーー!!!!」
全力ダッシュ!
「まてぃ!!」
親父も全力ダッシュ!
作品名:俺とみこの日常 6話 作家名:ざぶ