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「姐ご」 7~9

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 事件の発端は
およそ10年ほど前のことでした。
当時、ミス伊勢崎と呼ばれたスタイルも気立ても抜群の、
可愛い娘がいましたが、
これをどこでどう口説いたのか、
瓦屋と良い仲になってしまいました。
きわめて惚れやすい瓦屋のことです、
一日と空けず、この子を引き連れては遊びに呑みにと
繰り出し続けました。




 歳は、親子ほども違います
お揃いのゴルフウェアーを着こなして、
人目もはばからずあちこち遊び歩きます。
あげくに飲み屋では、膝の上に乗せ抱きかかえて
呑んでいるというありさまでした。
さすがに、女に手の早い装蹄師ですら目をそむけます・・・・



 「兄貴、人が見てるぜ・・・」



 「なんだぁ、
 俺が気に入っているから、女を膝の上に抱っこをしているんだ。
 それとも何か、これは日本の法律に違反しているとでもいうのかい?
 男女が仲良くしている当然の形だ。
 いい女を膝に置いて、酒を飲んでいるのが、なぜ悪い」




 「いやいや、
 そういうわけじゃァねえ。
 ほら、後ろで飲んでいるあいつらが、
 あれは愛人か、それとも親子かなとさっきから
 外野でうるさくしゃべってやがる。
 全く、余計なことを言う連中だ」



 「おい、そこの若い衆。
 こんな良い女と、
 この俺がどうして親子に見えるんだ。
 便所の下駄みたいな顔をした女房と、この俺の種から、
 こんなに良い女ができるわけがねえ。
 ご覧の通りの愛人だ。
 こそこそ覗き見をしたり、ひそひそ話をするんじゃねぇ
 わかったか、おめえらぁ」


作品名:「姐ご」 7~9 作家名:落合順平