ブローディア春
学習机のイスに座り直した石間の足の間に小さくなって座る。
で。この台詞を言う、と。
「俺のお願いきい…て?」
あ、声が裏返る。
石間は目をじいっと見つめてくる。そのまま薄く唇が開いてまた閉じる。かっこいいんだ。
「何でもきくよ」
「ありがとう」
つい頬が緩む。
「石間」
「木野好きだ」
急に抱き締められて引き上げられて、ドキドキする。恥かしいし、良いのかな、こんなシチュエーションって。
「石間」
「ああ」
「頼みなんだけど」
「うん」
「石間の服脱がしてみたいんだけど」
「うん。……うん?」
「エロビで思い付いたんだ。俺脱がしてみたい」
「はああ!?」
「俺だって男だし」
「セーラー着て言うなよ…」
「じゃあ俺も脱ぐし!」
「いやいやいやいや」
「なに恥ずかしがってんだよ脱ぐだけでいいから。」
「俺着衣派だから」
「は?」
「いやいやいやいやいや」
じゃあテーマは【教え子に襲われる家庭教師】で。
そう言ったら、石間がブチぎれた。
「木野っ、お前いつも三好とどんな遊びしてんだよ!!」
「なんで三好」
「言ってみろよ!」
「石間」
「あ!?」
「俺も石間が好きだ」
結局石間は寒いと言って脱ごうとしなかったけど、俺を着せ替え人形にするのを楽しそうにやっていた。
なんだ。
女子みたいのはやっぱ石間のほうじゃんか。