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舞うが如く 第五章 16~18

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 爆風と共にすぐ目前に、すさまじいばかりの土煙が上がりました。
一瞬、顔をそむけたそのわずかな隙を狙いすましたかのように、
土のうを乗り越えて、政府軍の突撃隊が現れました。
土煙が薄れる中、抜き身を振りかざした20名あまりの敵の突撃隊が
狙いすませた間合いで、いきなり目の前に出現をしたのです。


 なだれ込んでくる先頭の一人を
琴が、下手から胴を鋭く突きたてて、その勢いを止めてしまいました。
さらに剣を引き抜くと、返す刀で早くも次の敵にも手傷を負わせてしまいます。
さらにもう一撃を加えてその敵を切り捨ててしまうと、次の3人目に向かって、
低く突きの体勢を整えました。



 その時、その後方では一人の土佐兵が、
銃をかまえていた八重に向かって、大上段から斬りかかりました。
あわやというその瞬間に、
作蔵が背後からその土佐兵に体当たりをくらわします。
居合抜きを得意とする、作蔵の剣にも素早いものがありました。
足を踏ん張って振り向きざま、よろめいている相手に向かって、
作蔵が気合もろとも、
敵を大上段から斬り捨ててしまいます。



 激しく入り乱れる白兵戦が続く中、
敵陣からはさらに第二陣が、銃を構えて現れました。
その背後にも、十人余りが銃を構えて一斉に立ち上がります。



 琴が、三人目の敵兵と数度の刃をかわしてから、
敵の右手に鋭い一撃を与えました。
ひるむところへ突いた剣先は、そのまま相手の胴を深く貫ぬきます。
崩れ落ちる敵兵を一瞥する隙さえも見せずに、
琴が、次の敵兵に立ち向かいました。



 まさにその瞬間でした。


 人垣のごとく厚く林立した敵陣からは、狙いすませた新型銃の、
激しい一斉射撃がはじまりました。