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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十一回】きみの て

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京助の言葉の途中で玄関の戸が開く音がした
「ハルミママかな?」
悠助が言う
「いや…集会に出向いた母さんがこんな早く帰ってくるわけがない…」
京助が言った
「午後8時…こんな時間に来るって…集金とかでもなさそうだよナァ;」
南が言う
ドタドタドタドタ…
「…何か…沢山聞こえますよね足音;」
坂田が言うと一同が頷く
「…お邪魔しますとか聞こえなかった…よね?;」
南が言うとまたも一同が頷く
「…ドロボウ?;」
中島が言うとそろって戸に視線を向けた



「びくしょっ!;」
「あー? 迦楼羅ほら鼻水飛ばなかった? 飛んだよね? うわー汚いなー汚いよ? っていうか鼻水でてるんじゃない? もー風邪でも引いたの? また窓開けたまま寝てたんじゃない? 寝てたんでしょ?」
「え---------ぃ!!; 少しは本当黙らんかッ!!!;」
ズビッと鼻を啜りながら迦楼羅が怒鳴る
「袖口で拭かないでください」
「だっ!;」
袖で鼻を拭おうとしていた迦楼羅の顔を無理矢理横に向けて乾闥婆が取り出した布で迦楼羅の鼻を拭いた
「ホラ後は自分でかんでください」
ある程度ふき取ったところで乾闥婆が迦楼羅に布を渡した
「とにかくさ? 探したけどコッチにはいないんだよね? だからもってアッチだと思ったわけ? で!! うぃも連れて行ってくれるの? ねぇ? 迦楼羅?」
鼻をかんだ迦楼羅が顔を上げてそして深く息を吸い込んだ
「後21秒我慢できてたらよかったのにな」
その横で乾闥婆がまた溜息をついた