お金持ちお嬢様、トモミの意識改革大作戦
「来年から、ドイツで中学生だけど、きっとこのまま友達も出来ず孤独な人生が待っているのかもしれないわね・・・。」
はぁ、と二回目のため息をついてしまった。
更にトモミをがっかりさせる事が出来てしまった。
トモミが自分の部屋に戻ろうとした時、執事が受話器を持ちながら声をかけてきた。
「トモミお嬢様、お父様からお電話です。」
トモミは、受話器の奥から聞こえてくる4ヶ月ぶりに聞く父親からの声にうれしさを感じながら、直ぐに俯いてしまった。
「うん・・・うん、わかったわ。仕事・・・頑張ってね・・・。」
トモミは、そう言い残すと通話ボタンを切った。
作品名:お金持ちお嬢様、トモミの意識改革大作戦 作家名:デンセイ