舞うが如く 第五章 4~6
「銃や大砲による戦いが、
これからのいくさの主流になるのであろうか・・・・
遠方よりの銃や大砲の打ちあいが、
勝敗を決めるとは・・・。
作蔵、官軍はいつ頃に、
会津に参るのであろうか。」
「さぁて、わかりませぬ。
白河と二本松には味方の主力と、
同盟軍の守備隊が、続々と集結していると聞きました。
此処での防衛戦の結果次第かと
思われますが。」
「装備は、」
「格段に違いまする。
洋式装備を整えた官軍側が、圧倒的に有利でしょう。
奥羽の今の装備では、どこまで抗戦できるやら・・・
関東の彰義隊などは、
たったの一日で消滅をいたしました。
雨のように降り注いだ官軍の大砲の前に、
あっというまに、砕け散ったそうでございます。」
いくつもの戦闘の場を見続けてきた作蔵は
迷うこともなく、そう自分の意見を言い切りました。
作品名:舞うが如く 第五章 4~6 作家名:落合順平